【亜州ビジネス編集部】
東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の自動車業界団体が加盟するアセアン自動車連盟(AAF)の集計によると、2022年4月の域内6カ国の自動車生産台数は、前年同月比8.8%増の29万9657台だった。前年同月を上回るのは14カ月連続。タイで1トンピックアップトラックの生産が堅調に伸びているほか、インドネシアもプラス成長を維持した。新型コロナウイルス禍から回復に向かう中、域内の新車販売も前年を上回って推移している。
タイの生産台数は12.9%増の11万7786台。1トンピックが13.9%増と引き続き2桁増だったほか、半導体不足で低調だった乗用車の生産が10.1%増と9カ月ぶりのプラスに転じた。なお、4月は大型連休があるため前月比では大幅なマイナスとなっている。インドネシアの生産は6.9%増加。商用車が落ち込んだものの、乗用車のプラス成長が続いている。マレーシアは2カ月ぶりのプラスだった。
4月の域内7カ国の新車販売台数は10.3%増の27万4284台。フィリピンでは新型コロナ対策の活動制限緩和で消費が回復に向かっており、前年同月に低迷していた反動もあって40.9%増と高い伸びを記録した。インドネシアやタイも販売増が続いている。一方、マレーシアは4カ月ぶりの前年割れだった。半導体不足の影響による出荷の遅れがあったとされる。
1〜4月は生産台数が前年同期比16.1%増の140万8501台、販売台数が20.2%増の112万3760台。インドネシアが生産販売とも3割増と大きく伸びている。