【亜州ビジネス編集部】
商務省が6日発表した2022年5月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比で7.1%だった。原油や食品の値上がりに加え、電気代補助政策が終わったことで、前月(4.7%)から伸びが加速。08年7月以来、13年10カ月ぶりの高水準となった。
品目別では住居(6.7%)の伸びが大きく拡大。補助政策の終了により、これに含まれる電気(45.4%)が急騰したほか、水道(9.4%)が2カ月ぶりのプラスに転じた。ほか、軽油の補助金が減額され、車両用燃料(35.9%)の伸びは6カ月ぶりの高水準を記録。食品(6.2%)では生産コストの上昇で生鮮肉(21.9%)や油脂(26.0%)が大きく伸び、生鮮魚(6.2%)も前月から加速した。原燃料高・輸送費上昇の影響は幅広い品目に波及しており、振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数は2.3%と、12年3月以来、10年2カ月ぶりの高さとなった。
同省は軽油や調理ガスの価格上昇で6月以降も高インフレが続くと予測。ただ、5月からはやや減速し、6〜9月の上昇率は6%前後にとどまるとみている。22年のCPI上昇率予測は4.0〜5.0%とし、前月から据え置いた。