【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)が9日発表した2022年5月の産業景況感指数(100以上が好感)は84.3となり、前月から1.9ポイント低下した。指数の低下は2カ月連続。原油高による生産・物流コストの上昇などがマイナスに影響し、過去7カ月で最低となった。
クリアンクライ会長は指数下落の要因として、物価高による消費者の購買力の低下や、ウクライナ情勢の悪化に起因する世界経済の不確実性の高まり、中国の都市封鎖に伴う部品不足なども挙げた。業種別では繊維や鉄鋼、自動車などで指数が低下。一方、石油精製や発電、パルプ・紙などは上昇した。
3カ月後見通し指数は96.7となり、前月から0.8ポイント上昇。入国規制の緩和による観光業の回復に期待が高まり、2カ月ぶりに上向いた。
指数は「良い、良くなった」と回答した企業の割合から「悪い、悪くなった」と回答した企業の割合を差し引き、100ポイントを足した値。100を上回れば「好感」とされる。今回の調査対象は製造業1323社。