【亜州ビジネス編集部】
政府は12日、最低賃金を7月1日付で引き上げる提案を承認した。引き上げは2年半ぶりで、上げ幅は平均6%。新型コロナウイルス流行下では景気低迷で据え置いてきたが、景気回復と物価上昇を受け、引き上げを決めた。ベトナムプラスが12日付で伝えた。
政労使で構成する国家賃金評議会が4月に合意していた。4つの地域に区分され、日系企業などの進出が多い第1地域(ハノイ市、ホーチミン市、ハイフォン市など)では月額26万ドン(5.7%)引き上げて468万ドン(約2万7200円)とする。
ほか、◆第2地域は24万ドン(6.1%)上げて416万ドン◆第3地域は21万ドン(6.1%)上げて364万ドン◆第4地域は18万ドン(5.9%)上げて325万ドン――とする。
最低賃金の引き上げは、20年1月に5.1〜5.7%引き上げて以来、2年半ぶり。今年はコロナ規制が緩和され、経済が回復傾向にある中で、引き上げの機運が高まった。労働者側は7%の引き上げを求めていた一方、雇用者側はまだ業績が回復していないとし、来年以降に先送りすることを提案していた。