【亜州ビジネス編集部】
ベトナム統計総局は29日、2022年第2四半期の実質国内総生産(GDP)成長率が前年同期比で7.72%だったと発表した。前四半期の5.05%(改定値)から大きく加速し、第2四半期としては少なくとも11年以降で最高となった。工業とサービス業が成長をけん引した。
第2四半期の成長率は、新型コロナウイルスの流行が始まった20年は0.39%と失速したが、翌21年には6.73%と盛り返した。新型コロナ対策の規制が昨年9月末に大幅に緩和され、今年3月から外国人観光客の受け入れが本格的に再開したことによって今年はさらに伸びた。
第1次産業(農林水産業)から第3次産業(サービス業)まで全てプラス成長を記録した。最高は第2次産業(製造・建設業)の8.87%。特に製造業が11.45%と最も伸びた。建設業は3.96%だった。
サービス業は8.56%成長。ホテル・ケータリングサービスが25.92%で最も伸び、これに管理・支援サービスが16.65%、その他サービスが16.61%で続いた。
農林水産業は3.02%成長。農業が2.22%、林業が5.36%、水産業が4.89%だった。
上半期のGDP成長率は6.42%で、20年同期の2.04%、21年同期の5.74%から加速した。産業別では製造・建設業が7.7%で最も高く、サービス業が6.6%、農林水産業が2.78%で続いた。
政府は今年のGDP成長率目標を6.0〜6.5%に設定している。なお21年の成長率は2.58%で、ドイモイ(刷新)政策が打ち出された1986年以降で最低となった。新型コロナ流行で7月半ばから南部地方を中心に2カ月以上にわたりロックダウンが行われた影響が出た。