【亜州ビジネス編集部】
三菱UFJフィナンシャル・グループは6月30日、野村ホールディングス(HD)のタイ証券子会社キャピタル・ノムラ・セキュリティーズ(CNS)を買収すると発表した。傘下のアユタヤ銀行がCNSの全株式を最大55億100万バーツで取得する計画。証券業務の拡大を通じてアユタヤ銀の消費者向けサービスを強化する。
野村HDから株式99.1を取得することで同日に合意。残り0.9%も年内の取得を目指す。
CNSは個人・法人向けに有価証券のブローカー業務や資産運用アドバイザリーサービスなどを提供。インターネット上での個人向け投資信託販売や、幅広いセクターをカバーするリサーチ力に強みがあるという。アユタヤ銀は子会社のクルンシー証券を通じて証券事業を展開し、銀証連携で事業拡大を図っている。
野村HDはタイでの法人向け業務や富裕層向け資産管理業務について、CNS売却後も海外拠点が中心となって引き続き推進するとしている。