【アセアン】中国・タイの鉄道が相互接続、ラオスで積替え拠点稼働

【亜州ビジネス編集部】

中国国家鉄路集団は1日、国際長距離鉄道「中老鉄路(中国ラオス鉄道)」について、ラオスのビエンチャンにあるビエンチャン南駅の操車場が同日付で正式に完成・稼働したと発表した。中国からのコンテナ貨物の第1陣がこの日、標準軌からメーターゲージに積み替えられ、タイ東部のレムチャバン港に向かった。これは中国〜ラオス〜タイの鉄道が相互接続され、国際物流チャンネルの利便性が高まること意味する。中国新聞網が報じた。


国家鉄路集団国際部の責任者によれば、中国ラオス鉄道は軌間1435ミリメートルの標準軌を採用。一方でタイ国鉄(SRT)は、ラオスに乗り入れる「タイ・ラオス鉄道」も含め軌間1000ミリメートルのメーターゲージを採用している。相互接続を実現するためには、別のゲージの車両に貨物を積み替える作業が必要となる。新たに稼働したビエンチャン南駅の操車場は、北は同駅貨物置場、南は既存のタイ・ラオス鉄道のタナレン駅に接続されている。老中鉄路が投資・建設したもので、標準軌の積み替えライン1本とメーターゲージ積み替えライン2本を持ち、標準軌からメーターゲージの貨物積み替え作業を行うことが可能。年間積み替え能力は約80万トンに上る。

操車場の稼働について、前述の責任者は「中国ラオス鉄道の役割をさらに高め、中国と東南アジア諸国間の輸送効率を向上させるもの。国境を越えた物流のコストを削減し、中国雲南省昆明からタイのレムチャバン港までの輸送時間が車での積み替え輸送に比べて約1日短縮され、輸送コストが20%余り削減される」と説明した。また年間30万トンを超えるタイの農産物やゴムなどが中国ラオス鉄道を通じて中国に輸送される見込みという。

同鉄道は昨年12月に全線が開通。今年6月末までに累計の旅客数が400万人に達した。貨物輸送量も494万トンと好調に推移している。


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