【亜州ビジネス編集部】
フィリピン中央銀行は14日、政策金利である翌日物借入金利(REP)を0.75%引き上げ、3.25%とした。急速に高まるインフレ圧力を抑えるための措置で、定例の金融政策決定会合を待たず、緊急で追加利上げした。
利上げは5月から3回連続で、5月と6月にそれぞれ0.25ポイントずつ引き上げていた。ただこうした中でも6月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比で6.1%と、前月を0.7ポイント上回り、3年7カ月ぶりの高水準となった。米ドルとの金利差でドル高ペソ安も進行しており、利上げにより為替安定も図る。
中銀は、今後も必要と判断すればインフレ抑制に向けた措置を実施する構えがあると説明。政府に対しては、原料価格上昇によるコストプッシュ型のインフレを抑制するためのタイムリーな支援策を講じるよう要請し続けるとしている。