【亜州ビジネス編集部】
米S&Pグローバル傘下の調査会社IHSマークイットが1日発表した東南アジア諸国連合(ASEAN)の2022年7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は52.2だった。景気拡大と悪化の分かれ目である50を10カ月連続で上回り、前月(52.0)からは小幅ながら上昇。新規受注や生産高の拡大ペースが鈍化する一方、雇用などが改善した。
調査対象7カ国のうち4カ国で指数が前月を上回った。タイ(52.4)は前月まで落ち込んでいた受注がやや回復し、生産や購買活動が拡大した。一方、受注残の減少を背景に雇用はやや悪化。コスト削減も雇用縮小の要因となった。インドネシア(51.3)は国内受注の伸びが指数を押し上げる原動力となったほか、雇用も大きく拡大している。マレーシア(50.6)は落ち込んでいた生産高が増加に転じた。
一方、ベトナム(51.2)とフィリピン(50.8)は、共に指数が前月を下回った。ベトナムはコスト高の問題が改善に向かったもの、新規受注や生産高、雇用の伸びが鈍化。フィリピンは海外からの受注が低調だった。