【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)とタイ商工会議所連盟(BOT)、タイ銀行協会(TBA)の3団体で構成する民間合同委員会(JSCCIB)は3日、2022年の国内総生産(GDP)成長率の予測を前年比2.75〜3.50%と発表し、前月の予測から据え置いた。観光業の回復が成長を後押しする一方、ロシアのウクライナ侵攻を背景とする物価の上昇や世界経済の減速が足かせになるとみている。
外国人観光客数は700万〜800万人と予測。入国規制の緩和で回復傾向が鮮明になっていると指摘した。また、政府の国内旅行促進策も成長率を押し上げる要因になると見込む。
インフレ率は5.5〜7.0%と予測。前月(5.0〜7.0%)から下限を引き上げた。電気料金の引き上げが予定されており、消費者の購買力や製造業の生産コストに打撃を与える要因になるとみている。
輸出額の伸び率は6.0〜8.0%と予測。前月(5.0〜7.0%)から上方修正した。ただ、世界経済が減速傾向にあり、下押しリスクになると指摘した。