【亜州ビジネス編集部】
通信機器中国最大手、華為技術(ファーウェイ)が12日発表した2022年売上高は前年同期比5.9%減の3016億人民元(5兆9520億円)、純利益は52%減の150億8000万人民元となった。米トランプ前政権に半導体の輸出規制をかけられたことでスマートフォン事業がほぼ消滅し、その影響を依然払拭できていない。先進プロセスの半導体供給にめどが立たないだけに、事業は今後さらに苦しくなるとの見方も出ている。13日付台湾・工商時報などが報じた。
上半期の事業別売上高
◆キャリア業務、1427億人民元(4.2%増)
◆端末業務(旧消費者業務)、1013億人民元(25.4%減)
◆企業業務、547億人民元(27.5%増)──で推移している。
これに伴いキャリア業務の売上シェアは47.3%へと前年同期の42.7%から4.6ポイント拡大。企業向け業務も13.3%から18.1%に4.8ポイント拡大した。一方、端末業務は42.3%から33.6%に8.7ポイント低下した。胡厚崑・輪番董事長は「端末業務は比較的大きな影響を受けたが、情報通信技術(ICT)業務は安定的に成長した」と語った。
上半期は厳しい減益に見舞われたものの、第2四半期売上高は前年同期比1%増の1706億人民元とプラス成長を確保している。四半期ベースの増収は、20年第4四半期に輸出規制をかけられて以降で初めてだ。