【タイ】10月1日に最低賃金引き上げへ、平均5%

【亜州ビジネス編集部】

労働省の26日発表によると、政労使の3者で構成される賃金委員会(委員長:ブンチョープ労働次官)は同日の会議で、法定最低賃金を平均5.02%引き上げることを決めた。閣議決定を経て10月1日付で実施される見通し。最も高額の東部チョンブリ県と同ラヨン県、南部プーケット県では1日354バーツに上昇する。バンコクと周辺5県では2番目に高い353バーツとなる。

最低賃金は都県別に決められる。今回の上げ幅は8〜22バーツで、引き上げ後の賃金は328〜354バーツの9段階に分かれる。現在は313〜336バーツの10段階となっている。

最高額となったチョンブリとプーケットの上げ幅は18バーツ、ラヨンは19バーツ。2番目のバンコクと周辺5県(ノンタブリ、パトゥムタニ、サムットプラカン、サムットサコン、ナコンパトム)はいずれも22バーツ引き上げられる。工業地帯ではほか、東部チャチュンサオ県が345バーツ、中部アユタヤ県が343バーツに上昇。一方、最も低い328バーツは5県で、ヤラー県などマレーシア国境付近の南部3県と、北部ナーン県、東北部ウドンタニ県が含まれる。ナーンとウドンタニは上げ幅が最も小さい8バーツにとどまる。

最低賃金は新型コロナウイルス流行の影響で2020年1月から据え置かれている。通常は1月1日付で改定されるが、ここ数カ月の物価高騰で労働者の生活費の負担が増していることから、今回は時期が早められることになった。


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