【亜州ビジネス編集部】
ベトナム自動車工業会(VAMA)が13日発表した2022年8月の国内新車販売台数(一部企業除く)は、前年同月比247.2%増の3万846台だった。増加は8カ月連続。前年同月に新型コロナウイルス流行で南部地方を中心にロックダウン(都市封鎖)が実施された反動があり、大幅増となった。前月比では2.0%増。霊があの世から人間界に戻るとされる「鬼月」(旧暦7月、22年は7月29日〜8月26日)で買い控えが例年強まるものの、プラスを維持した。
内訳は乗用車が前年同月比302.3%増の2万5065台(前月比8.6%増)、商用車が135.2%増の5513台(同20.6%減)など。国内生産車は190.0%増の1万5499台(12.6%増)、輸入車は333.7%増の1万5347台(7.0%減)だった。6〜7月は近年で珍しく輸入車が国産車を上回っていたが、8月には国産車が多い状況に戻った。
VAMA会員企業の販売台数は240.5%増の2万6267台(前月比7.4%増)。ブランド別ではトヨタが196.9%増の6701台(20.4%増)で最も多く、これに韓国・起亜、三菱自動車が続いた。なおVAMA非加盟の韓国・現代自動車の販売台数は149.7%増の5449台(5.9%減)で、VAMA首位のトヨタを下回る水準だった。同じくVAMA非加盟の国産ブランド車メーカーであるビンファストは47.2%減の1120台(42.9%減)で、VAMAで7位の米フォード(1315台)をやや下回った。
1〜8月は5割増、コロナ前も3割上回る
1〜8月の新車販売台数(一部企業除く)は26万2940台となり、前年同期から49.9%増加した。新型コロナ流行前の19年1〜8月を29.8%上回った。
内訳は、乗用車が前年同期比69.6%増の20万6078台(19年同期比39.5%増)、商用車が5.8%増の5万2956台(同3.9%増)など。国内生産車は46.7%増の14万5324台(21.4%増)、輸入車は54.0%増の11万7616台(42.0%増)だった。
VAMA加盟企業の販売台数は23万6195台で49.7%増加。VAMA首位のトヨタは57.6%増の5万5351台で、これに起亜と三菱自が続いた。なおVAMA非加盟の現代自の販売台数は18.4%増の4万7638台で、VAMA首位のトヨタに次ぐ水準。ビンファストは18.1%減の1万8052台で、VAMAで5位のホンダ(2万3173台)を下回った。