【亜州ビジネス編集部】
フィリピン自動車工業会(CAMPI)とトラック製造者協会(TMA)が集計した2022年8月の新車販売台数は、前年同月比90.5%増の3万185台だった。3万台を超えるのは19年12月以来、2年8カ月ぶり。国内経済が回復に向かう中、市況が上向いている。前年同月は新型コロナウイルス対策の活動制限強化で落ち込んでいたため、反動もあって高い伸びとなった。14日付各紙が伝えた。
内訳は、乗用車が37.6%増の6733台、商用車が2.1倍の2万3452台。商用車ではアジア向け多目的車(AUV)が3.1倍の4589台と大きく伸び、主力のスポーツ多目的車(SUV)など小型商用車(LCV)は2.1倍の1万7973台だった。
1〜8月の販売台数は前年同期比25.1%増の21万2872台。内訳は乗用車が4.3%減の5万2082台、商用車が39.0%増の16万790台だった。メーカー別では首位トヨタが10万8746台で市場シェア51.1%のトップ。これに三菱自動車が3万207台、日産自動車が1万4487台、米フォードが1万3348台で続いた。
CAMPIのロンメル・グティエレス会長は、「月間販売が新型コロナ前の水準である3万台超となり、市場は順調に回復している」と指摘。8月に大幅増となったことで年間販売目標の達成に近づいたと述べた。22年の目標は、CAMPIとTMAに非加盟の企業も含む業界全体で、前年比約17%増の33万6000台としている。