【アセアン】東南アの日系製造業、4〜6月は3%増収

【亜州ビジネス編集部】

日本の経済産業省が27日発表した2022年4〜6月期の海外現地法人調査によると、東南アジア10カ国に進出する日本企業の現地法人の売上高は、前年同期比3.0%増の678億米ドルだった。増収は6四半期連続。ただ、半導体不足や中国のロックダウン(都市封鎖)の影響があり、増収率は前四半期(6.9%)から低下した。主力の輸送機器などの伸びが減速した。

主要4業種のうち輸送機械(2.4%増収)と化学(5.2%増収)で伸びが縮小。輸送機器では日本向けの売上高が20年10〜12月期以来の前年割れとなった。汎用機械(2.9%減収)は自国向けと第三国向けの売上高が落ち込み、2四半期連続のマイナス。一方、電気機械(2.1%増収)は前四半期の横ばいから改善した。

国別では、域内主要6カ国のうちマレーシアが13.6%増収で伸びが最も大きく、他は◆フィリピン=9.8%増収◆ベトナム=8.4%増収◆インドネシア=7.4%増収――も業績が拡大。一方、タイ(2.0%減収)とシンガポール(5.5%減収)は落ち込んだ。

東南アジア10カ国への設備投資額は4.0%増と、5四半期連続のプラス。輸送機器が8.4%減となる一方、電気機械が24.1%増加した。国別では電子産業への投資が活発化しているマレーシアが40.5%増と伸びが大きかった。10カ国の現地法人の従業員数は0.3%増えた。

調査対象は、本社が資本金1億円以上かつ従業員50人以上、海外法人が従業員50人以上などの条件を満たす企業で、東南アジア域外も含む全体で5439社。8月15日の締め切りまでに4184社(76.9%)の回答を得た。


亜州ビジネスASEAN
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