【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)が9日発表した2022年10月の産業景況感指数(100以上が好感)は93.1となり、前月から1.3ポイント上昇した。
5カ月連続で上昇し、指数は新型コロナウイルス流行前の19年7月以来、3年3カ月ぶりの高水準を記録。政府が新型コロナ感染症を「危険伝染病」から「監視下の伝染病」に格下げしたことなどがプラスに影響した。
クリアンクライ会長は指数上昇の要因として、新型コロナ対策の活動制限の緩和が進んだことによる内需や観光業の回復、年末商戦を控えた海外からの受注増なども挙げた。
一方、マイナス要因には、洪水による農産物や物流、建設工事への悪影響などを挙げた。
3カ月後見通し指数は98.8となり、前月から3.0ポイント低下。世界経済の減速傾向や、ウクライナ危機の長期化が懸念され、6カ月ぶりの低下となった。
指数は「良い、良くなった」と回答した企業の割合から「悪い、悪くなった」と回答した企業の割合を差し引き、100ポイントを足した値。100を上回れば「好感」とされる。今回の調査対象は製造業1310社。