【亜州ビジネス編集部】
マレーシア自動車協会(MAA)が発表した2022年10月の国内新車販売台数は、前年同月比5.8%減の6万1002台だった。新型コロナウイルス禍からの反動がなくなりやや落ち込んだものの、18年8月以降で初めて3カ月連続で6万台を超えた。販売サービス税(SST)減免措置の対象となる受注残について、メーカーが納車を急いでいる状況。前月からは9.9%減少した。16日付各紙が伝えた。
内訳をみると、乗用車が前年同月比6.3%減の5万4498台、商用車が1.7%減の6504台だった。
22年1〜10月の販売台数は57万7902台となり、前年同期を50.7%上回った。前年のコロナ規制の反動と、22年6月末まで実施された自動車に対するSST減免措置の効果で大幅に伸びた。なお減免税措置は終了したものの、政府は終了間際になり、6月末までに成約した車両については23年3月末までの車両登録で同措置を適用すると発表。これにより各メーカーで駆け込み需要が発生し、受注残を消化している状況となっている。
MAAは、11月の販売が10月と同水準になると予想。半導体などの部品不足が続くが、その影響は次第に薄れているとしている。22年の年間予想は63万台とし、前年を23.8%上回る水準に設定。国内経済の回復や各社の新モデル投入などが寄与するとの見方を示している。
■生産台数は10%減
10月の国内の自動車生産台数は、前年同月比で9.8%減、前月比で15.0%減の5万8991台だった。1〜10月は前年同期比53.7%増の56万7752台。乗用車は53.3%増の52万5708台、商用車は58.4%増の4万2044台となっている。