【亜州ビジネス編集部】
1〜12日に開催された自動車展示販売会「第39回タイランド・インターナショナル・モーターエキスポ」で、電気自動車(EV)の受注台数は5800台に上り、エンジン車も含めた全体(3万6679台)の16%を占めた。
EVの9割超が中国メーカーの車両で、タイ市場に参入したばかりの中国EV最大手、比亜迪汽車(BYD)が2714台に達し、EV全体の5割近くを占めた。14日付クルンテープ・トゥラキットなどが伝えた。
BYD以外のEV受注台数
◆中国・長城汽車の「欧拉(オーラ)」ブランド=1212台
◆中国・合衆新能源汽車の「ナタ汽車(NETA)」ブランド=827台
◆中国・上海汽車の「MG」ブランド=600台
◆中国・北京宏瑞汽車科技の小型EV「ボルト・シティーEV」(中国名「小虎」)=210台
◆独ポルシェ=70台
◆地場マイン・モビリティー・コーポレーション(MMC)の「EVミニトラックMT30」=32台
◆中国・朋克汽車の小型EV「ポッコ」=30台
◆独メルセデス・ベンツ=30台
◆その他=75台――だった。
主催のインターメディア・コンサルタンツ(IMC)による発表。
BYDは11月に発売した「ATTO3」(中国名「元Plus=ユアンプラス」)のみ販売している。
スリヤ工業相は、EVの需要が高まっていることについて、燃料価格の上昇や、政府のEV振興策による車両の値下がり、各社の新モデル投入が販売を押し上げる要因になったと指摘。今後も企業によるEVの国内生産を促すため、投資環境の整備を推進する方針を示した。
モーターエキスポのEV以外も含む自動車全体の受注台数は、前年開催の第38回を16%上回る3万6679台。ブランド別ではトヨタが5715台で首位、ホンダが4115台で2位に入るなど、上位10ブランドのうち6ブランドが日本車だった。他の4ブランドはBYDとMG、長城汽車の中国勢と、米フォードだった。