【タイ】12月の物価上昇率5.9%、4カ月ぶり加速

【亜州ビジネス編集部】

商務省が5日発表した2022年12月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で5.9%だった。前月(5.6%)を上回り、4カ月ぶりに伸びが拡大。食品や燃料の値上がりが加速した。

ただ、22年半ばの7%台からは下げており、前月比でもマイナス0.1%と小幅ながら低下している。振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数の上昇率は前年同月比で3.2%と、前月から横ばいだった。

品目別の上昇率は、食品・非アルコール飲料(8.9%)が前月(8.4%)を上回り、3カ月ぶりに伸びが拡大。コメ(5.1%)や生鮮果物(7.2%)などが前月を上回ったほか、前月にマイナスだった生鮮野菜(1.2%)がプラスに転じた。

食品以外では、車両用燃料(13.8%)が3カ月ぶりの高水準。ほか、通信(0.1%)が約7年ぶりのプラスとなった。

2022年のCPI上昇率は前年比6.1%。世界的なコモディティー価格の上昇を背景に1998年(8.0%)以来の高水準となった。同省は23年の上昇率を2.0〜3.0%と予測。原油価格が落ち着きを見せることなどで伸びが鈍化すると見込む。

一方、電気料金や労賃の上昇、国内の消費拡大などがCPIを押し上げる要因になり得ると指摘した。


亜州ビジネスASEAN
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