【亜州ビジネス編集部】
世界銀行(WB)は、「世界経済見通し(GEP)」の2023年1月版を発表し、東南アジア7カ国すべてで23年の国内総生産(GDP)成長率予測を22年6月時点の予測から下方修正した。
消費の回復が一段落するほか、輸出減速や金融引き締めなどが各国の経済に影響。ベトナムなど4カ国では前年からも成長が鈍化するとみている。
観光業の回復は見込めるものの、需要や輸出の減速によるマイナスの影響がより大きい見通し。金融引き締めで投資も抑制されるとみている。
国別ではベトナムが6.3%と高いものの、0.2ポイント下方修正。22年の7.2%(推定)からも減速すると予測した。輸出の伸びが縮小するためで、フィリピン(5.4%)やマレーシア(4.0%)も同様の理由で22年の伸びを下回るとみている。インドネシア(4.8%)は個人消費の軟化が成長を抑える要因となる。
一方、タイ(3.6%)は予測を下方修正したものの、22年(3.4%)からは加速する見込み。
観光業の回復が成長の原動力となる。他にカンボジア(5.2%)とラオス(3.8%)も22年を上回ると見込まれる。