【亜州ビジネス編集部】
タイ国トヨタ自動車(TMT)の26日発表によると、2022年の国内新車販売台数は前年比11.9%増の84万9388台だった。前年を上回るのは4年ぶり。これまで新型コロナウイルス流行や半導体不足の影響で落ち込みが続いていたが、状況が改善したことでプラスに転じた。
ただ、同社が年央に上方修正した予測の88万台に届かず、上方修正前の86万台も下回った。23年については90万台を予測するが、新型コロナ前の19年(100万7552台)を引き続き下回る水準となる。
22年の販売は、乗用車が5.3%増の26万5069台、1トンピックアップトラックが15.6%増の45万4875台など。メーカー別では首位トヨタが20.5%増で、乗用車、1トンピックとも2桁増だった。2位いすゞは1トンピックのけん引で15.4%増加。一方、3位ホンダは乗用車の落ち込みで6.6%減だった。
12月の全体の販売台数は、前年同月比9.0%減の8万2799台だった。前年割れは2カ月連続。乗用車は22.6%減、1トンピックアップトラック(PPVを除く)は1.3%増だった。タイ工業連盟(FTI)は落ち込みの理由について、部品不足や洪水の影響があったと説明している。
TMTは23年の新車市場を6.0%増の90万台と予測。うち乗用車は13.7%増、商用車は2.4%増を見込む。観光業の回復で需要が伸び、半導体不足の改善も見込めることから、新型コロナ前の通常の状況に戻るとみている。
トヨタ車の輸出3割増
22年のTMTの販売台数は20.5%増の28万8809台。市場シェア34.0%を確保し、目標としていた28万4000台も上回った。完成車の輸出台数は30.0%増の37万8454台、生産台数は28.0%増の65万9262台だった。
23年の目標設定
◆販売台数=7.3%増の31万台(シェア34.4%)
◆輸出台数=7.0%増の40万5000台
◆生産台数=9.7%増の72万3000台