【亜州ビジネス編集部】
ラオス統計局の6日発表によると、2023年2月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比で41.3%となり、前月の40.3%から加速した。通貨安と燃料高を受けて上昇率は18カ月連続で拡大。00年3月以来、22年11カ月ぶりの高さとなった。
足元では食品などの国産品(41.0%)の上昇率が急加速し、輸入品(41.8%)との差が縮まっている。輸入品は22年10月(46.0%)をピークに減速傾向にある。
品目別では輸入に頼る線材(99.9%上昇)や燃料油(48.9%上昇)が引き続き高水準だったものの、両品目とも前月からは伸びが縮小した。一方、食品・非アルコール飲料(49.3%上昇)は10カ月連続で加速。特に調理油(80.6%)やコーヒー・麦芽飲料(71.3%)、コメ(66.2%)の上昇幅が大きく、肉・魚(58.6%)も伸び拡大が続いている。
地域別の上昇率は、ベトナムとタイの2カ国と国境を接する中部カンムアン県(49.8%)が最高。最も低かったタイ国境の北部ボケオ県(36.5%)を大きく上回った。ビエンチャン(36.7%)は2番目に低かった。
1月の為替レートは1米ドル=1万6837キープで、前年同月から47.2%下落した。ただ、22年11月の1万7309キープをピークにやや戻している。対タイ・バーツでは1年前に比べ42.5%下げた。
CPI上昇率は21年2月に1.9%まで下がった後、上昇傾向が続いている。