【亜州ビジネス編集部】
国営石油PTT傘下で給油所運営・小売事業を行うPTTオイル・アンド・リテールビジネス(PTTOR)は、電気自動車(EV)充電所の設置数を2023年中に800カ所体制とする目標に向け、充電所の整備を加速する。40年には充電器をコネクター数で計7000個に増やす計画。低炭素社会の実現に貢献する。
22年末時点で302カ所のEV充電所を設けており、充電器数は361台、コネクター数は909個に上る。充電所のうち230カ所は給油所に併設し、残り72カ所は給油所外で展開している。
同社はこのほどEV充電で独メルセデス・ベンツと提携した。ベンツの正規販売店4カ所に出力120キロワット(kW)のDC(直流)式の急速充電器を設置する。また、国内組立生産のEV「EQS500 4マチックAMGプレミアム」を使用した試験を北部チェンマイ県で実施する。EVのインフラが整っていることをアピールし、EVの普及を促進する。
ベンツは22年11月に同モデルを発表した。容量108.4キロワット時(kWh)のリチウムイオン電池を搭載し、1回の充電で702キロメートル走行できる。充電レベル10%から80%までの所要時間は、DC式の急速充電器で最短31分、フル充電までは一般家庭のAC(交流)式で10時間以内という。