【亜州ビジネス編集部】
東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の自動車業界団体が加盟するアセアン自動車連盟(AAF)の集計によると、2023年1月の域内6カ国の自動車生産台数は、前年同月比9.3%増の37万899台だった。前年同月を上回るのは23カ月連続。新型コロナウイルス流行前の19年1月(36万8102台)も上回った。最大市場のインドネシアなどで販売が好調に推移しているほか、部品不足の改善も生産台数を押し上げる要因となった。
国別の生産台数は、国内販売・輸出の拡大が続くインドネシアで10.7%増加。2桁増は9カ月連続となる。フィリピンは60.3%増、マレーシアは36.2%増。前年同月はフィリピンが新型コロナ変異株の影響で、マレーシアが洪水の影響で、それぞれ落ち込んでいたため、反動もあって急伸した。
最大生産国のタイは、半導体不足の改善で輸出向け生産が拡大。一方、国内販売向けの一部車種で半導体不足が続き、国内新車販売は5.6%減と落ち込んでいる。
ベトナムは生産台数が53.1%減、販売台数が43.7%減。旧正月日程のズレの影響や、前年に登録料半額措置で販売が伸びていた反動があった。
東南アジア6カ国の生産台数は22年、年間で前年比23.9%増の438万3744台と、9年ぶり高水準を記録。インドネシアとマレーシアでは過去最多を更新した。