【ベトナム】再エネの新たな売電価格、採算合わず業者反対

【亜州ビジネス編集部】

太陽光と風力の再生可能エネルギー発電所に投資する企業36社は、商工省が新たに設定した固定価格買い取り制度(FIT)の売買電価格が低すぎて採算が合わないとし、ファム・ミン・チン首相に見直しを求めている。VNエクスプレスが16日付で伝えた。

訴え出ているのは、売電価格に優遇レートが適用される期限までに国家送電網への接続が間に合わなかった企業で、商工省がこのほど設定した優遇レート非適用案件向けの売電価格が低すぎるとして抗議している。

商工省は1月、優遇が適用されない案件について、太陽光発電所からは1キロワット時(kWh)当たり1185〜1508ドン(4.9〜6.3米セント、約6.5〜8.4円)、風力発電所からは1587〜1816ドン(6.6〜7.6米セント)で買電すると発表。国営ベトナム電力グループ(EVN)が昨年提案していたレンジより0.3〜6.6%低く設定した。

商工省は、新たな買電価格は独立系のコンサルタントとともに再エネの発電コストを考慮して決定したと説明。内部収益率(IRR)は優遇レート適用がある場合の12%から5%に落ちるが、利益は出るとしている。

なおEVNは、優遇適用の期限内に国家送電網に接続した案件からは、太陽光発電所で1kWh当たり7.09〜8.83米セント、風力発電所で8.35〜9.80米セントで電力を購入している。


亜州ビジネスASEAN
https://ashu-aseanstatistics.com/

この記事をSNSでシェア!


一番上へ戻る