【フィリピン】中銀が9会合連続で利上げ、政策金利6.25%に

【亜州ビジネス編集部】

フィリピン中央銀行は23日、政策金利である翌日物借入金利(REP)を0.25ポイント引き上げ、6.25%に改めると発表した。利上げは昨年5月から9会合連続。高まるインフレ圧力を抑える狙いがある。

フィリピンの2月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比で8.6%。14年2カ月ぶり高水準だった前月(8.7%)からは0.1ポイント低下し、6カ月ぶりに鈍化した。しかし中銀は、食糧の供給不足や、輸送費、電気料金の上昇などを受けてインフレ上昇リスクが強まっているとみて、追加利上げを決めたと説明。2023年の年間インフレ率は6.0%を予想している。一方、24年には2.9%に減速して目標レンジに収まると見込む。

中銀は、新型コロナウイルス流行で景気が悪化した20年に5度の利下げで政策金利を2.00ポイント引き下げ、2.00%とした。その後は11会合連続で据え置いていたが、22年5月に3年半ぶりの利上げを実施。同年第1四半期の堅調な経済指標を確認したためで、金融緩和策を正常化する方向に切り替えた。


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