【亜州ビジネス編集部】
タイ国トヨタ自動車(TMT)の28日発表によると、2023年2月の国内新車販売台数は前年同月比3.9%減の7万1551台だった。前年同月を下回るのは4カ月連続。1トンピックアップトラックが18.8%減の3万3635台と大きく落ち込んだ。一方、乗用車は10.1%増の2万4867台と、6カ月ぶりにプラス転換。各社の新モデル投入などで台数は11カ月ぶりの高水準となった。
1トンピックは2カ月連続の前年割れとなる。TMTは需要が飽和状態に近づいていると説明した。一方、タイ工業連盟(FTI)は、1トンピックの落ち込みの理由に半導体不足の影響を挙げている。
日本メーカーの合計シェア81.2%
全体のメーカー別販売では、日本メーカーの合計シェアが81.2%と、前年同月の88.4%から低下。首位トヨタの販売台数が2.5%増、3位のホンダが22.8%増とプラスだったものの、他の日系メーカーは軒並み2桁のマイナスだった。一方、米フォードは73.6%増と、1トンピック中心にもかかわらず好調が続いている。また、中国・上海汽車の「MG」ブランドや、新たに参入した中国電気自動車(EV)最大手の比亜迪汽車(BYD)は、日産自動車やマツダの販売台数を上回った。
1〜2月の販売台数は前年同期比4.7%減の13万7130台だった。TMTによると、3月は国内経済の回復を背景に市況が改善した。自動車展示・販売会「第44回バンコク国際モーターショー」が開催され、各社が販促活動を強化したことも販売を押し上げる要因となっている。