【アセアン】域内のEV購入理由、「電費の安さ」が最多=デロイト

【亜州ビジネス編集部】

米大手会計事務所のデロイト・トウシュ・トーマツが実施した自動車に関する東南アジアの消費動向調査によると、電気自動車(EV)を購入する理由として、ガソリン車などに比べた際の「電費(燃費)の安さ」を挙げる消費者が6カ国すべてで最多だった。ほかには「運転の心地よさ」や「メンテナンスの少なさ」が上位に挙げられた。また、購入の際に「品質」を最重視することが浮き彫りとなった。

2022年9〜10月に調査を実施し、6カ国全体で6048人の回答を得た。EVの購入に対する最大の懸念は、シンガポールで「充電時間」、残り5カ国で「充電所の不足」が挙げられた。最も充電したい場所については、6カ国すべてで「自宅」となった。特にタイでは回答者の8割以上が自宅を希望し、「公共のEV充電所」は1割強にとどまった。一方、シンガポールは自宅と公共のEV充電所が約4割ずつで、自宅に充電器を設置できないという消費者が半数を超えた。

調査では、多くの国でEVよりもハイブリッド車(HV)・プラグインハイブリッド車(PHV)への関心が高いことも分かった。次に購入を希望する車を「エンジン車」「HV・PHV」「EV」の3タイプに分けると、EVを挙げる割合はタイを除く5カ国でHV・PHVを下回った。タイはエンジン車が36%を占めたものの、EVが31%で続き、HV・PHVは29%だった。シンガポール以外ではエンジン車の割合が最も高く、国別最高のフィリピンは72%。同国でEVの購入希望は2%にとどまり、国別最低だった。シンガポールはエンジン車の割合が最小の34%で、HV・PHVの49%を下回った。EVは13%だった。


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