【亜州ビジネス編集部】
東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の自動車業界団体が加盟するアセアン自動車連盟(AAF)の集計によると、2023年2月の域内6カ国の自動車生産台数は、前年同月比9.8%増の37万5646台だった。前年同月を上回るのは24カ月連続となる。新車販売が好調なマレーシアとフィリピンで大きく伸びたほか、主要生産国のタイとインドネシアの輸出増も寄与。新型コロナウイルス流行前の19年2月(33万4319台)も上回った。
マレーシアは生産台数が24.4%増、新車販売台数が39.0%増。減免税措置の締め切りを前に各社が納車を急いだ。国内消費が好調なフィリピンは、生産台数が67.2%増、販売台数が30.3%増。前年同月に新型コロナの影響で落ち込んでいた反動もあって急伸した。
タイは40.9%増
最大生産国のタイは、半導体不足の改善などで乗用車生産が40.9%増加。完成車の輸出も伸びている。ただ、国内販売は1トンピックアップトラックの落ち込みを受けて4カ月連続の前年割れだった。インドネシアは生産販売とも堅調に推移しているほか、完成車の輸出台数が1.5倍に増えた。
一方、ベトナムは生産が9.2%減、販売が1.0%増と低迷。前年に登録料半額措置で販売を伸ばした反動があり、1〜2月の累計では生産販売とも前年同期比で2桁の落ち込みとなった。
1〜2月の域内全体の生産台数は前年同期比9.6%増の74万7152台、販売台数は6.9%増の53万7676台。ともに新型コロナ前の19年1〜2月を上回っている。