【亜州ビジネス編集部】
マレーシア自動車協会(MAA)が発表した2023年3月の国内新車販売台数は、前年同月比7.6%増、前月比24.2%増の7万8849台だった。月間販売として過去最高で、22年12月の記録(7万6657台)を塗り替えた。販売サービス税(SST)減免の猶予措置が終了する3月末までにメーカーが納車を急いだことなどが背景にある。18日付各紙が伝えた。
内訳は、乗用車が前年同月比7.7%増の7万958台、商用車が7.4%増の7891台だった。
第1四半期の販売台数は前年同期比20.4%増の19万2474台。乗用車は22.3%増の17万1955台、商用車は6.6%増の2万519台だった。
3月の生産台数は前年同月比27.0%増の7万6069台(前月比19.2%増)。乗用車は30.1%増の7万1731台、商用車は9.1%減の4338台だった。第1四半期の生産台数は全体で28.7%増の19万8394台。乗用車は31.1%増の18万6237台、商用車は0.3%増の1万2157台だった。
MAAは、SST減免措置の終了や一部メーカーの年度末が重なったことで販売が伸びたと説明。4月はこの反動減に加え、イスラム教の断食明け大祭で営業日が少なくなることから、一転して減少するとみている。
なおSSTの減免は新型コロナウイルス流行下で停滞した新車市場を回復させるため、政府が20年半ばに開始。国産車はSSTを免除、輸入車は半減するもので、22年6月末に終了した。ただ政府は終了間際になり期間中に成約した車両については23年3月末までの車両登録で同措置を適用すると発表。駆け込み需要が発生し、各社が間際まで受注残の納車を急いだ。