【亜州ビジネス編集部】
タイ工業連盟(FTI)の25日発表によると、2023年3月の国内自動車生産台数は前年同月比4.2%増の17万9848台だった。前年同月を上回るのは10カ月連続。半導体不足の改善で前月と同様に乗用車生産が大きく伸び、全体を押し上げた。一方、足元で国内販売が低調な1トンピックアップトラックは2カ月連続の前年割れとなった。
乗用車の生産は29.4%増加。国内販売向け生産、輸出向け生産とも3割前後の伸びだった。一方、1トンピックは5.8%減と落ち込んだ。
仕向地別では輸出向けが11.7%増加。完成車の輸出台数は11.1%増の9万8381台と2桁増を維持している。一方、国内販売向け生産は4.2%減と、引き続きマイナス。1トンピックの自動車ローンの与信厳格化が響き、国内新車販売は8%ほど減少した。
1〜3月の生産台数は前年同期比5.8%増の50万7787台。乗用車が31.5%増と大きく拡大したものの、1トンピックは4.0%減少した。1〜3月の結果を受け、FTI自動車部会のスラポン副部会長兼広報担当は、23年の生産目標である195万台(前年比3.5%増)の達成に自信を示した。ただ、輸出先の景気減速が警戒されるとしている。
3月のバイク生産3%減
同連盟によると、3月の国内バイク生産台数は前年同月比3.4%減の22万8686台だった。内訳は、完成車(CBU)が11.2%増の19万8496台、輸出向けの完全組み立て部品(CKD)が48.1%減の3万190台。輸出台数(CBUとCKDの合計)は2.0%減の7万76041台だった。