【亜州ビジネス編集部】
商務省は9日、アラブ首長国連邦(UAE)との自由貿易協定(FTA)交渉を同日に開始したと発表した。6カ月以内の妥結を目指す。タイからは食品や自動車部品などの輸出拡大に期待。また、対湾岸諸国で初のFTAとなることから、UAEを同地域への輸出の玄関口として活用できると見込む。ネーションなどが伝えた。
FTA発行後はタイとUAEの貿易額が10%増える見通し。タイからの輸出では、魚缶詰を含む食品や自動車部品などのほか、エアコンなど家電、繊維製品、ゴム製品、皮革製品などもFTAの恩恵を受けると見込む。2022年の両国の相互貿易額は7300億バーツで、うちタイからの輸出は1190億バーツだった。
チュリン副首相兼商務相が2月に企業団を率いて同国を訪問し、交渉開始に向けた準備を進めてきた。順調にいけば妥結までに要する期間が9カ月で済み、これまでのFTA交渉で最短になるという。