【亜州ビジネス編集部】
商用車向け水素燃料電池(FC)システム・重要部品生産の北京億華通科技(Beijing SinoHytec)は16日、新たなFCシステムを発表した。トヨタ自動車と合弁設立した華豊燃料電池有限公司(Toyota Sinohytec Fuel Cell)を通じ、商用車動力向けの新製品「TLパワー150」を投入する。南方財経などが伝えた。
聯合燃料電池系統研発北京有限公司(トヨタ、一汽、東風、広汽、北汽、億華通の合弁企業)と共同開発し、定格出力を150kWにまで引き上げたという。小体積、出力向上、エネルギー消費低減などを同時に実現した。5月17〜19日開催の「2023北京国際道路運輸、都市交通、観光バス、自動車部品展覧会」で初公開する。
聯合燃料電池系統研発は2020年8月に発足。中国市場に適合したFCシステムの研究開発を手掛けている。華豊燃料電池は21年6月に発足した。FCシステムの量産を担う。
トヨタは21年10月26日、自社グループで開発した当時最新の商用車向け第2代FCシステム「TLパワー100」の中国生産・販売に着手したと発表。聯合燃料電池系統研発、華豊燃料電池を通じて現地展開に乗り出した。燃料電池自動車(FCV)「ミライ」に搭載したFCシステムを基礎に改良し、出力101kWを確保している。それ以前には「TLパワー80」を投入した。