【亜州ビジネス編集部】
中国で今月、東南アジア諸国連合(ASEAN)を網羅する新エネルギー自動車(NEV)製品の検査・計測認証連盟が発足した。中国が擁する世界先端のNEV関連資源を活用し、中国規格の品質認証を世界に広める狙い。貿易を妨げる技術的な障壁を取り払うことで、自動車の輸出を円滑化する目的もある。中国質量新聞などが伝えた。
ベトナム国境に近い広西チワン族自治区の南寧市に「中国ASEAN新エネルギー車検査認証連盟(CAICAV)」を置く。ASEAN各国の関連機関と協力しながら、電気自動車(EV)を含むNEVのサプライチェーン(供給網)の標準化、検査・認証の内外相互認証を進める方針。研究と検査を一体化した横断的な組織として運営する。
中国質量認証センターが設立を発起し、中国汽車技術研究センターや中国汽車工程研究院、必維誠碩科技(上海)、独テュフズードなどが参加した。非営利団体として活動を始める。
同自治区は中国製NEVの一大輸出拠点。2022年のNEV生産台数は、中国全体の1割を占める約67万4000台に達した。対ASEANのNEV輸出台数は前年比で8.7倍に急拡大している。