【亜州ビジネス編集部】
東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の自動車業界団体が加盟するアセアン自動車連盟(AAF)の集計によると、2023年4月の域内6カ国の自動車生産台数は、前年同月比16.1%減の25万2336台だった。前年同月を下回るのは21年2月以来、26カ月ぶり。連休日程のズレの影響があったインドネシアで大幅に落ち込むなど、フィリピンを除く5カ国で前年を割り込んだ。
インドネシアは、前年に5月だった大型連休が23年は4月となったことで稼働日が少なく、生産・販売台数とも3割減となった。また、マレーシアは減免税措置が3月で終了し、生産・販売が共に2割の減少。ベトナムは前年に登録料半額措置で販売を伸ばした反動などで、大幅な落ち込みが続いている。
タイの生産台数は0.1%減と、小幅ながら10カ月ぶりに前年を割り込んだ。自動車ローンの与信厳格化などを背景に1トンピックアップトラックの販売が振るわず、全体を押し下げる要因となっている。一方、半導体不足の緩和で乗用車の生産は1割増えた。
フィリピンの生産台数は32.1%増加。新型コロナウイルス禍から国内消費が回復する中、生産・販売とも2桁の伸びが続いている。
1〜4月の6カ国の生産台数は2.9%増の142万329台。新型コロナ流行前の19年1〜4月(141万9730台)をやや上回った。1〜4月の東南アジア7カ国の販売台数は1.6%減の109万1084台だった。