【タイ】中銀が政策金利引き上げ、6会合連続

【亜州ビジネス編集部】

タイ中央銀行は5月31日の金融政策決定会合で、政策金利(翌日物レポ金利)を0.25ポイント引き上げ、2.00%に改めることを全会一致で決めた。利上げは6会合連続。物価上昇リスクが引き続き高いとみて引き締めを進める。一方、2023年の国内総生産(GDP)予想は据え置いた。

中銀は声明で、インフレ率は既に目標レンジに収まったが、コストプッシュとデマンドプルが合わさった物価上昇圧力によりコアインフレの上昇リスクが高まっており、予防措置として追加利上げを決めたと説明した。

中銀は、観光と消費の回復で23年はタイ経済に弾みが付くと予想。輸出も年後半に大きく伸びるとみている。23年の国内総生産(GDP)成長率予想は3.6%、24年は3.8%にそれぞれ据え置いた。インフレ率は23年を2.5%と予想しており、前回の2.9%から下方修正。24年は2.4%に据え置いた。なおインフレ率は22年に6.1%となり、アジア通貨危機直後の1998年以来、24年ぶりの高水準だった。

中銀は20年の年初から3度の利下げによって政策金利を0.75ポイント引き下げ、新型コロナウイルス流行下で過去最低水準の0.50%を維持。その後、22年8月に3年8カ月ぶりに引き上げた。


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