【亜州ビジネス編集部】
米調査会社IDCの5月30日発表によると、2023年第1四半期のタイのスマートフォン出荷台数は前年同期比25.7%減の345万台だった。インフレ率が高水準で推移する中、低価格の端末で落ち込みが顕著だった。
出荷台数に占める価格帯別の割合は、200米ドル未満の低価格端末が51%と、前年同期から8ポイント低下。一方、800米ドル以上の高価格帯は19%に8ポイント拡大した。平均販売価格は26%上昇し、403米ドルとなった。
第5世代(5G)端末は手頃な価格帯が増えたことで普及が拡大し、出荷台数に占める割合は33%から45%に上昇した。
ブランド別の市場シェア
◆サムスン電子が23.8%で首位
◆中国のOPPO(オッポ)=22.3%
◆米アップル=19.4%
◆中国の小米科技(シャオミ)=12.7%
◆オッポのサブブランド「Realme(リアルミー)」=7.7%
サムスンの出荷台数が35.7%減と大きく落ち込む一方、アップルは34.9%増と好調だった。
IDCは23年の出荷台数が引き続き減少すると予測した。ただ、観光業の回復や高価格帯の好調が下支えするとみている。