【亜州ビジネス編集部】
ベトナム自動車工業会(VAMA)が13日発表した2023年5月の国内新車販売台数(一部企業除く)は、前年同月比52.7%減の2万726台だった。減少は3カ月連続。新型コロナウイルス流行前の19年5月を24.5%下回った。前月からは7.5%減少。景気後退で新車市場は冷え込んでおり、政府は7月から国産車の自動車登録料を半額化することを決めている。
5月の販売内訳は乗用車が前年同月比58.9%減の1万4483台、商用車が23.1%減の6069台など。国内生産車は56.6%減の1万2079台、輸入車は46.0%減の8647台だった。
VAMA会員企業の販売台数は51.2%減の1万9266台。ブランド別ではトヨタが64.7%減の3734台で最も多く、これに韓国・起亜、米フォードが続いた。なおVAMA非加盟の韓国・現代自動車の販売台数は44.9%減の3575台で、VAMA首位のトヨタをやや下回る水準だった。同じくVAMA非加盟の国産車メーカー、ビンファストは1.8%減の2996台で、起亜を上回っている。
1〜5月は4割減、コロナ前を1割下回る
1〜5月の新車販売台数(一部企業除く)は11万3527台となり、前年同期から35.7%減少した。新型コロナ流行前の19年1〜5月を10.5%下回った。
内訳は、乗用車が前年同期比40.8%減の8万2943台、商用車が12.4%減の2万9507台など。国内生産車は43.4%減の6万2096台、輸入車は23.2%減の5万1431台だった。
VAMA加盟企業の販売台数は10万733台で38.4%減。VAMA首位のトヨタは43.2%減の2万1547台で、これにフォードと起亜が続いた。なおVAMA非加盟の現代自の販売台数は28.7%減の2万2903台で、VAMA首位のトヨタを上回った。ビンファストは30.5%減の8483台で、VAMAで5位の三菱自動車に次ぐ水準となっている。
なお政府は、景気後退で新車市場が低迷する中、国産車の自動車登録料を7月から半額化する方針。首相が財務省に対し、法令の草案を今月15日までに提出するよう指示した。新型コロナ流行下の20年6月末〜12月末と21年12月初め〜22年5月末にも半額化しており、近年では今回が3度目となる。