【亜州ビジネス編集部】
不動産コンサルタントの英系ナイトフランクは、2023年第1四半期末」のタイのデータセンター(DC)市場が前年末から30%拡大したことを明らかにした。合計の受電容量は269メガワット(MW)。インターネット利用者の増加を背景に、大きく伸びた。18日付プラチャーチャート・トゥラキットなどが伝えた。
デジタル化の進展に伴ってクラウドサービスの需要が高まっており、米国や中国の通信事業者が合弁事業や用地取得を計画。大規模なクラウド事業を展開するとみられ、今後さらに市場が拡大すると同社は予測している。タイ投資委員会(BOI)の投資優遇措置も外国投資の追い風になるとみている。
最近では、KDDIが100%再生可能エネルギーによる二酸化炭素(CO2)排出量実質ゼロのDC「テレハウスバンコク」を開設した。また、NTTが東部チョンブリー県にタイ3カ所目となるDC「バンコク3データセンター(BKK3)」を建設し、来年下半期に運用を開始すると発表。独立系発電事業者(IPP)のガルフ・エナジー・デベロップメントやシンガポール国営通信のシンガポール・テレコム(シングテル)などの合弁会社GSAデータセンターも2025年の商業稼働に向け、バンコク東郊サムットプラカン県で共同開発を進めている。