【マレーシア】三井物産、国営石油・トタルとCO2地下貯留で契約

【亜州ビジネス編集部】

三井物産は27日、二酸化炭素(CO2)を回収して地下に圧入・貯留する「CCS」事業をマレーシアで行うと発表した。国営石油ペトロナスと仏エネルギー大手トタルエナジーズとの3社で貯留地の共同開発に関する契約を締結した。アジア太平洋地域でCO2回収や輸送を含むバリューチェーン(価値の連鎖)を構築する。

マレー半島東海岸の沖合で埋蔵量が減退するガス田や帯水層を対象に開発計画を策定するほか、液化CO2船による輸送、港湾設備の設計を含む物流面の最適化にも取り組む。日本からは近畿・九州地方の石油・化学工場などから排出されたCO2を運び、年間200万トンを貯留する。

三井物産とペトロナスは昨年6月に覚書を締結していた。マレー半島沖には貯留に適した地下条件が確認されているという。日本を含むアジア諸国からの海上アクセスの良さから、CCS拠点の適地として期待されるとしている。


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