【アセアン】東南アの日系製造業、1〜3月は2%減収

【亜州ビジネス編集部】

日本の経済産業省が発表した2023年1〜3月期の海外現地法人調査によると、東南アジア10カ国に進出する日本企業の現地法人の売上高合計は、前年同期比1.9%減の721億米ドルだった。減収は2四半期連続。各国で輸出が落ち込む中、減少幅は前四半期(0.4%減)から拡大した。

業種別では12業種のうち10業種で減収。非鉄金属(23.8%減)や化学(14.2%減)の落ち込みが大きかった。一方、輸送機械(2.1%増)と電気機械(1.8%増)はプラスを維持した。仕向け先別では自国内向けが1.2%減収、日本向けが4.2%減収、日本以外の第三国向けが1.8%減収だった。

国別では、域内主要6カ国のうち電子産業の低迷が続くシンガポール(12.0%減)の落ち込みが最も大きく、マレーシア(7.3%減)とベトナム(5.6%減)、タイ(2.2%減)もマイナス。一方、インドネシア(1.2%増)とフィリピン(8.8%増)は引き続き増収だった。

設備投資額、タイは34.8%増

東南アジア10カ国への設備投資額は16.4%増と、8四半期連続のプラス。鉄鋼(77.5%増)や化学(33.9%増)、輸送機器(13.3%増)などが2桁増だった。国別ではマレーシア(66.8%増)やタイ(34.8%増)で大幅な伸びとなる一方、ベトナム(15.1%減)やシンガポール(25.2%減)は落ち込んだ。

調査対象は、本社が資本金1億円以上かつ従業員50人以上、海外法人が従業員50人以上などの条件を満たす企業で、東南アジア域外も含む全体で5394社。5月15日の締め切りまでに4044社(75.0%)の回答を得た。


亜州ビジネスASEAN
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