【タイ】6月の新車販売5%減、年間予測を下方修正

【亜州ビジネス編集部】

タイ国トヨタ自動車(TMT)の26日発表によると、2023年6月の国内新車販売台数は前年同月比5.2%減の6万4440台だった。前年同月を下回るのは2カ月ぶり。自動車ローンの与信厳格化などで1トンピックアップの落ち込みが続いている。新車販売は1〜6月累計でも前年割れとなり、同社は23年の年間予測を85万5000台(前年比0.7%増)に下方修正した。

6月の販売は乗用車が24.2%増、1トンピックが27.3%減。乗用車は前年同期に半導体不足で落ち込んでいた反動があり、前月に続く20%超のプラスとなった。商用車に含まれるスポーツ多目的車(SUV)も26.9%増の8720台と好調を維持している。一方、与信厳格化のほか政情不安を背景とする企業の買い控えなどが販売の足かせとなり、1トンピックは6カ月連続の前年割れとなった。

メーカー別の販売では、中国系5社(MG、BYD、ナタ汽車、長城汽車、CPフォトン)の合計が6766台となり、シェアが10.5%に達した。電気自動車(EV)を武器に勢力を拡大している。一方、日系のシェアは76.5%と、前年同月の85.4%から低下。日系は首位トヨタが0.7%減、2位いすゞが37.9%減など、ホンダと日産自動車を除く各社で軒並み前年を割り込んだ。日本メーカー合計の販売台数は15.0%減だった。

1〜6月の販売台数は前年同期比13.3%減の32万1541台。乗用車が9.0%増える一方、1トンピックは19.7%減と落ち込んだ。TMTは23年の予測を85万5000台とし、年初時点の90万台から下方修正。乗用車が19.6%増の31万6900台、商用車が7.9%減の53万8100台と予測した。下方修正したものの、7〜12月は観光業の回復などで市場が持ち直し、プラス成長に転じると見込む。

上半期のトヨタ車生産5%増

23年1〜6月のTMTの販売台数は3.6%減の13万6859台、完成車の輸出台数は10.0%増の19万491台、生産台数は5.3%増の32万5231台だった。23年の目標は、◆販売台数=0.8%増の29万1000台(シェア34.0%)◆輸出台数=横ばいの38万台◆生産台数=2.4%減の64万3500台――に設定。いずれも年初時点から下方修正した。


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