【亜州ビジネス編集部】
フィリピン経済区公社(PEZA)は1日、日本を先月16〜22日に訪れた投資貿易ミッションで3社から追加投資の可能性について伝えられたと発表した。3社は一条工務店と信越化学工業、オービー工業(本社:大阪市中央区)で、いずれも現地事業の拡大を検討している。
テレソ・パンガ長官によると、一条工務店は生産拡大計画を来年にもまとめる。住宅資材の年産能力を現在の1万5000戸から2万個に引き上げる方向で検討。3000〜4000人の追加雇用を見込む。現在は2万3000人を雇用している。
オービー工業は今後3年で300米ドルを投資する見通し。ルソン島のバタンガス州でプラスチック部品工場を操業する現地法人が生産を拡大する。信越化学工業は電気自動車(EV)向けのレアース磁石製品で現地事業を拡大する可能性があるという。
PEZAは年初来で日本企業による大型事業を3件認可した。合計の投資額は205億9100万ペソ(約540億円)、雇用創出は1973人に上る。3社は三菱自動車傘下のエイシアン・トランスミッション・コーポレーション(ATC)や、山一電機傘下のプリコン・マイクロエレクトロニクスなど。