【亜州ビジネス編集部】
商務省が7日発表した2023年7月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で0.4%だった。前月(0.2%)を小幅に上回ったものの、低い伸びが続いている。生鮮野菜など食品が減速した。振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数の上昇率は0.9%と、前月(1.3%)から鈍化し、1年6カ月ぶりの低水準となった。
分野別では食品・非アルコール飲料(1.5%)が前月(3.4%)を下回り、21年12月以来の低水準を記録。生鮮食品(1.4%)の伸び鈍化が続いており、生鮮肉(マイナス15.6%)が2桁の落ち込みだったほか、生鮮野菜(6.4%)が前月までの2桁上昇から減速した。食品以外では車両用燃料(7.9%)が5カ月連続の前年割れとなった。
1〜7月のCPIは前年同期比で2.2%上昇した。同省は7月初めに年間のCPI上昇率予測を下方修正し、1.0〜2.0%としている。8月については、6〜7月と同様に小幅なプラスになると予測。前年同期に高水準だった反動が出るとの見方を示した。ただ、例年に比べ雨が少なく野菜の生産が停滞するほか、原油価格が再び上昇する見通しで、今後の物価を押し上げる要因になり得ると指摘した。