【亜州ビジネス編集部】
双日プラネットは、銅張積層板(CCL)世界大手の広東生益科技が東部チャチュンサオ県で建設を計画する工場の製品を扱うと発表した。企業の間でBCP(事業継続計画)の観点からCCLの供給源を中国国外に求める声が高まっているため、タイ製の取り扱いで需要に対応する。
双日プラネットは、2007年から生益科技グループの日本と日系企業向けの代理店を務めている。タイ製の取り扱いに向け、今後は東南アジアを中心とした潜在需要家へのマーケティングを進め、生益科技のタイ工場計画の早期具体化を支援する。
CCLは世界生産の7割を中国に依存している。生益科技は供給源の多様化に向け、先月末の董事会(取締役会)でタイ進出を決定した。14億人民元(約279億円)を投じ、CCLと粘着シートの工場を設ける。工業団地内に面積16万平方メートルの土地を購入する計画。中国国外の生産拠点は同社初となる。
同社は広東省に本拠を構え、CCLや粘着シートなどを生産。独ボッシュや中国レノボ、ソニー、蘭フィリップスなど国内外の大手メーカーに供給している。米市場調査会社のプリスマークによると、CCLの販売総額で2013~22年に世界2位を維持している。