【タイ】中国・広州汽車のEV、年1.6万台の販売目指す

【亜州ビジネス編集部】

中国の中堅自動車メーカーである広州汽車集団の電気自動車(EV)部門でタイ進出を計画する広汽埃安新能源汽車(AION)は25日、中国から輸入するスポーツ多目的車(SUV)タイプのEV「AION Yプラス」について、年1万6000台の販売を目指すと発表した。販売価格は来月9日に正式発表する。各紙が伝えた。

航続距離400キロメートルの「スタンダードレンジ」と、480キロメートルの中位グレード「スタンダードレンジプラス」、580キロメートルの上位グレード「ロングレンジ」の3グレードを投入する。中国EV最大手、比亜迪汽車(BYD)の「ATTO3(元プラス)」や、中国・上海汽車の「MG ZS EV」などの競合となる見通し。AIONの販売価格は未発表だが、ATTO3(109万9900〜119万9900バーツ=約460万〜500万円)を下回るとしている。

一方、AIONは26日、中国から初出荷した第1陣の100台が東部チョンブリ県のレムチャバン港に到着したと発表した。タイ中合弁の新会社ゴールド・インテグレート(泰国錦匯、本社:バンコク)や、伊ランボルギーニ車の輸入販売などを手掛ける地場シャーリッチ・ホールディングスなど4社が一次代理店となり、4社がそれぞれ年間4000台の販売を目指す。

AIONはタイでの現地生産も計画で、今年3月には「東部に年産10万台規模の工場を設ける」と表明している。電池関連の事業も含めて13億人民元(約260億円)を投じる方針。タイを足掛かりに近隣国にも進出する。

東南ア3カ国に代理店

現地法人のAIONオートモービルセールス(タイランド)によると、タイ以外の東南アジア3カ国でも既に販売代理店を指名した。ミャンマーはミャンマー99、ベトナムはハーモニーグループ、シンガポールはEVハブと契約を交わしたとしている。


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