【亜州ビジネス編集部】
国営石油PTT傘下で電気自動車(EV)レンタカー事業を手掛けるEVMEプラスは、中国の中堅自動車メーカーである広州汽車集団のEV部門、広汽埃安新能源汽車(AION)の車両をオンライン販売すると発表した。現地代理店を務めるタイ中合弁のゴールド・インテグレート(泰国錦匯、本社:バンコク)から、公式オンラインストアを通じて販売する権利を取得した。
まず中国から輸入のスポーツ多目的車(SUV)タイプのEV「AION Yプラス」を販売する。AIONがタイ市場に投入する初のモデルで、現地報道によると販売価格などは今月9日に正式発表される。EVMEはオンライン販売に加え、レンタルサービスも提供する。また、3〜5年後にレンタカーを中古車として販売する事業を計画している。
一方、修理・整備などアフターサービスは、同じPTTグループが運営するカーケア店「フィット・オート」を通じて提供する。現在の店舗数は90店で、年内に98店、来年に150店まで増やす。
AIONはタイの販売代理店に泰国錦匯や、伊ランボルギーニ車の輸入販売などを手掛ける地場シャーリッチ・ホールディングスなど4社を指名した。年内の販売台数は1社当たり4000〜6000台、合計で1万8000台を見込む。
タイでの現地生産も計画しており、今年3月には「東部に年産10万台規模の工場を設ける」と表明している。電池関連の事業も含めて13億人民元(約260億円)を投じる方針。タイを足掛かりに近隣国にも進出する。