【亜州ビジネス編集部】
三井物産は20日、複合企業でインフラ大手のメトロ・パシフィック・インベストメンツ(MPIC)に対する公開買い付け(TOB)が終了したと発表した。同社の大株主などと共同で行ったもので、三井物産は219億円で5.6%を取得。MPICが持つ電力や水道、道路などの資産を通じてフィリピンの旺盛なインフラ需要を取り込む。
三井物産と海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)の合弁会社が株式11.3%を取得した。うち5.6%が三井物産の持ち分となる。同社は当初、319億円で株式10.0%を買い取る予定だったが、達しなかった。
TOBは予定より3カ月近く遅れて今月19日に終了した。買い付け価格は当初予定の4.63ペソ(約12.6円)から5.20ペソに上昇。MPICは来月半ばにも上場を廃止する。
MPICは電力や上下水道、高速道路、鉄道、 病院、農業、不動産、ヘルスケアなどの事業を展開する。2022年の業績は、売上高が508億8200万ペソ、純利益が131億3700万ペソだった。