【亜州ビジネス編集部】
タイ電気自動車協会(EVAT)は、国内EV産業において、技術者ら5万3000人が不足しているとの見方を示した。同産業の成長を促進するため、高度な技術を持つ適切な人材を採用することが課題と指摘した。20日付バンコクポストなどが伝えた。
エンジン車からEVに開発がシフトし、急速に需要が高まる中、EVの技能を保持する労働者の数はゆっくりとしたペースでの増加にとどまっている上、現在の教育制度はEV産業のニーズを満たしていないと指摘。EVメーカーでは、電池やデジタル技術、ソフトウエア開発などEV関連の専門知識を有する卒業生が求められていると説明した。
EVATは、フランスに拠点を置くソフトウエア開発のダッソー・システムズと協力し、新しい教育課程に取り組んでいる。専門学校や大学がEV技術に重点を置いた学習プログラムを開発できるように支援することを目指している。
一方、EV産業向けの人材を輩出するため、学習プログラムの改善に努める大学も増えている。国立キングモンクット工科大学トンブリ校では、海外の教育機関や企業などと協力し、EVメーカーが必要とする技能の習得に取り組んでいる。