【亜州ビジネス編集部】
タイ国トヨタ自動車(TMT)の22日発表によると、2023年8月の国内新車販売台数は前年同月比11.7%減の6万234台だった。前年同月を下回るのは3カ月連続。自動車ローンの与信厳格化などで1トンピックアップの落ち込みが続いている。
1トンピックは32.6%減の2万4622台。前年割れは8カ月連続で、台数は21年8月以来、2年ぶりの低水準だった。一方、乗用車は4.9%増の2万3645台と4カ月連続のプラス。また、商用車に含まれるスポーツ多目的車(SUV)は43.4%増の8264台と大きく伸びた。タイ工業連盟(FTI)によると、8月の電気自動車(EV)の販売台数は6063台となり、新車販売全体に占める割合は10.1%に拡大。前月を2.5ポイント上回った。
中国系シェア10.8%
メーカー別の販売では、中国系5社(MG、BYD、ナタ汽車、長城汽車、CPフォトン)の合計が6477台となり、シェアが10.8%と、6月に次いで2カ月ぶりに10%を上回った。EVを武器に勢力を拡大している。一方、日系のシェアは76.4%と、前年同月の84.2%から低下。首位トヨタが10.6%減、2位いすゞが28.2%減となるなど、ホンダ(0.2%増)を除く各メーカーが軒並み2桁のマイナスだった。
1~8月の全体の販売台数は前年同期比6.2%減の52万4784台。乗用車が9.4%増える一方、1トンピックは22.1%減と落ち込んだ。TMTは7月、23年の予測を前年実績比0.7%増の85万5000台とし、年初時点の90万台から下方修正している。乗用車が19.6%増の31万6900台、商用車が7.9%減の53万8100台と予測した。